2019.10.30

受験シーズン目前!将来の大切な選択肢!
国公立大学

秋は、受験生にとって志望大学を固める大切な時期です。その選択肢に国公立大学を考える受験生も増えています。大手予備校・河合塾教育情報部の亀井俊輔さんに、国公立大学の現状や入試動向をお聞きしました。

学び、研究、そして就職
将来ビジョンと照らし合わせて

「どの大学に行きたいのか」の先には、「将来は何をしたいのか、どこに就職したいのか」という大学卒業後の人生があります。生徒のなかには、その将来ビジョンに向かうための選択肢として、国公立大学を選ぶ人がいる印象を受けます。彼らは国公立大学から大学院に進学し、志望の企業へという明確なビジョンをもっています。

進学の際に気になるのが学費ですが、周知のように私立大学と比較した場合、国公立大学の方が安くなり、大学院進学や留学の選択肢が広がります。実際、国公立大学では大学院への進学率は高く、私立大学と比べて留学する学生もやや多いことが分かっています。

授業料 入学料
国立大学 535,800円 282,000円
公立大学(平均) 538,633円 393,618円
私立大学(平均) 900,093円 252,030円

ST比(教員一人あたりの学生数)も国公立大学と私立大学の差は大きく、国公立大学の方が手厚い指導を受けられるといえます。学術研究にあてられる科学研究費も国公立大学への配分が大半であるため、ゼミや研究環境の充実度を物語ります。

国公立大学は総合大学と呼ばれるように、さまざまな学部や学科がそろっている大学が多いです。地方の国公立大学であれば、その地域に根差した研究テーマに取り組み、産学連携から地元企業と良い関係性が築かれる場合が多く、単純な「就職率」では測れない就職の優位性があるのではないでしょうか。

入試の動向と変化する大学
これからの受験生に向けて

近年の潮流として、国公立大学でも推薦・AO入試の導入・拡大が進んでいます。一般入試から推薦・AO入試にシフトする背景には、多面的・総合的評価への転換があります。変化の激しい時代において、新たな価値を創造していく力を育成するために、センター試験の後継となる「大学入学共通テスト」も導入されます。

「大学入学共通テスト」は2021年1月からの実施となり、その対象は現在の高校2年生ですが、すでに個々の大学では入試改革の動きは進んでおり、2020年度の一般入試においても面接の導入、調査書・志望理由書などの点数化による活用が注目されています。

国公立大学の一般入試では、センター試験後に各大学の2次試験(個別学力検査)を受験します。2次試験には「前期日程・中期日程(一部の公立大学)・後期日程」があり、2019年度入試では中期日程の志願者が増加しました。新規で中期日程を実施した大学があったためですが、前・中・後期をあわせると国公立大学は最大3校の受験が可能となります。後期日程を廃止・縮小する大学が増えていることもあり、2020年度も中期日程を検討する受験生が増えるかもしれません。

国立大学においては「1法人複数大学制(アンブレラ方式)」が可能になり、各大学の人材や施設の有効活用などが見込まれ、さらなる研究や教育の質の向上も期待できます。ぜひ将来を見据えて、入試状況も確認しながら、志望校を決めてもらえればと思います。

学校法人 河合塾
教育研究開発本部
教育情報部 統括チーフ
亀井俊輔さん