2025年大学入試特集

2025.11.29

 受験本番まで残りわずか。大学入試を控えた直前期の過ごし方や注意点などを、大手予備校・代々木ゼミナールの光野悠哉さんに聞きました。

今の自分の弱点を洗い出すツールを活用

 来年1月17日、18日に実施される2026年度の大学入学共通テストは、難化が予想されています。2025年度の共通テストから新課程に対応し、出題科目や形式が大きく変わりました。変更のあった年は平均点が高くなりますが、その翌年は出題レベルの調整が行われ、平均点が下がる(=難化)傾向にあるのです。

 大学入試の直前期には、出題形式に慣れておくためにも過去問題に取り組むことが重要になります。その際に注意したいのが、“解くだけで終わらせない”ことです。過去問題は、“今の自分に何が足りないのか”を洗い出すツールです。入試本番までの勉強時間を有効に活用するためにも、重点的に取り組むべき苦手科目や分野を明確化すると良いでしょう。

代々木ゼミナール
教育情報センター教育情報室
光野 悠哉さん

“捨て問”の判断と現状の俯瞰を意識

 受験勉強では自分の苦手を洗い出し、一つひとつ克服すると同時に、“捨て問”という考えも必要になる場合があります。これは、解説を読んでも歯が立たないようなレベルの問題に時間をかけすぎないよう見切りをつけることですが、その判断に迷うことがあります。設問ごとに正答率の分かる模擬試験では、たとえば“正答率30%以下の問題は捨て問”と割り切り、その他の科目や分野の勉強時間をしっかり確保すると良いでしょう。

 入試が近づくにつれ、どうしても不安は募るものです。不安から焦りも生まれます。すると受験のテクニックだけに走ってしまう受験生もいますが、地道に基礎学力を固め、知識や思考力を身につけることが重要です。焦っている自分に慌ててしまうことがないよう、自分の成績や現状を俯瞰することを常に意識してみてください。冷静に、そして強気に、悔いのないよう最後まで諦めずに頑張ってください。

併願校の決め方のポイントは?
併願校は実力相応や安全圏の大学から選ぶかと思いますが、併願校を複数受験する際は試験日が連続してしまうことがあるので、スケジュールが過密になりすぎないよう注意してください。反対に、間隔が空きすぎてしまうと緊張感の低下につながります。また、入試に慣れるために、第一志望校よりも試験日が早い併願校を選ぶようにすると良いでしょう。
勉強面以外で注意すべきポイントは?
受験料(検定料)の支払いの期日などはしっかり確認しましょう。大学によっては、複数の学部や方式を一律の検定料で受験できたり、割引などがありますから、志望大学の制度をチェックしてみてください。
合格したあとも、入学料や授業料を支払うなどの手続きが発生します。その期日を忘れないように、家族で共有しておくと良いでしょう。

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