2025.04.13
生理の悩み
男女で共有 横国大
あすからイベント 専用装置で痛み体験や座談会
横浜国立大(横浜市保土ケ谷区)の学生が、生理に関する体験や思いを共有することで性別を問わず生活しやすい環境づくりを目指すイベント「あなたにとっての“生理”って?」を14~18日、キャンパス内の付属図書館で初めて開催する。専用の装置を使った生理痛体験や、生理についての考えを自由に話す座談会などを通じ、相互理解を深めるきっかけにしてもらいたい考えだ。(西川侑里)
企画したのは、多様性やインクルーシブ教育の授業を選択している3~4年の男女5人。同大ダイバーシティ戦略推進本部に所属する高野陽介講師の呼びかけに応じ、約4カ月かけて企画の内容を練ってきた。
参加型をうたうパネル展では、女性メンバーが生理の悩みや困り事を書き出したほか、周期ごとの体内の状態や、生理が始まる前に現れる心身の不調であるPMS(月経前症候群)などを紹介。来場者は、それに対する意見を付箋に記して貼り付け、誰でも見られるようにする。
15~17日の正午から午後1時に開く座談会には、他大学の学生も含めて幅広い参加を期待している。企画全体を通して、異性に限らず同性同士でも「違い」があるというメッセージを込めているという。
企画のリーダーを務めた教育学部3年の井上歩美さん(20)は「同じ女性同士でも、生理のことをオープンにしたかったり、あまり触れてほしくなかったりと、価値観が異なる難しさもある」と指摘。都市科学部4年の小岩井優子さん(21)は、展示を通して「生理について話すことが『タブー』という感覚を少しでも減らし、男性相手でも女性相手でも本当につらいときに打ち明けたり、話し合ったりしやすい社会にしたい」と願う。
教育学部の3年の頭島壮汰(かしらじまそうた)さん(21)は教育関係の仕事に関心があり、女子生徒にも寄り添えるようにと今回のイベント準備に携わったが、「まだまだ分からないことが多い。参加者からご意見をもらって学びたい」と話した。
会場は図書館1階の情報ラウンジ。午前11時~午後6時まで(14日は正午から、18日は午後5時まで)。
2025年4月13日 東京新聞 朝刊 横浜・神奈川版
https://www.tokyo-np.co.jp/article/398079