受験シーズン目前!

ここに注目!
国公立大学 2024

 受験シーズンを目前に控え、志望校選びに悩む受験生もいるのではないでしょうか。その選択肢の1つに、国公立大学があります。大手予備校・代々木ゼミナールの木戸葵さんに、国公立大学の魅力や注目すべきポイント、勉強法などをお聞きしました。

代々木ゼミナール
教育情報センター
教育情報室 室長

木戸 葵さん

将来の選択肢のひとつ。
国公立大学の今

 近年、国公立大学では、大学統合や新学部の設立などの動きが活発です。2020年度には名古屋大学と岐阜大学が法人統合、2022年度には大阪市立大学と大阪府立大学が統合し、大阪公立大学に。今月には東京工業大学と東京医科歯科大学が統合して東京科学大学が設置されました。また佐賀大学は、化学・生物学を中心に化粧品分野を学ぶ「コスメティックサイエンス学環(仮称)」の構想を発表するなど、独自性の高い新学部や新学科を設置する大学も増えています。国公立大学の多くは、研究環境が整っているため、このような取り組みからもわかるように、新たな学問領域やイノベーションが生まれる土壌が醸成される可能性が高いといえます。

 国公立大学は、学生一人当たりに対する教員数が私立大学に比べて多いため、手厚い指導が受けられるというメリットもあります。周りにはその分野を研究したいという熱意を持った仲間もいますから、学習意欲の向上も期待できます。私立大学に比べて、学費が安いこともメリットです。ただし、国立大学は学費の標準額が定められていますが、各大学の判断で標準額の20%を限度に授業料の増額が認められています。事前にチェックしておくと良いでしょう。

はじまる新課程入試。
事前の計画と準備を

 国公立大学を目指す場合、最初の関門が「大学入学共通テスト」です。来年1月に実施される共通テストから新課程入試となり、新しく「情報Ⅰ」が追加されます。そのため、国公立大学を目指す受験生は、最大で6教科8科目を勉強する必要があります。科目数が多く範囲が広い分、しっかり学習計画を立てることが重要になります。苦手科目の克服を優先的に進める、配点の割合が高い科目を集中的に勉強する、共通テスト後の2次試験と共通する科目の対策に時間をかけるなどのポイントを押さえ、学校の先生に相談しながら計画を立てるようにしましょう。

 共通テストの結果によっては、志望校を変えざるを得ない状況になることもあります。万が一の場合に焦らないようにするためにも今のうちにいろいろな大学や学部を深く調べ、第2志望、第3志望をあらかじめ決めておくことも大切です。大学入試に向けて、しっかり準備を整えておきましょう。

学費(初年度納付金) 授業料 入学料
国立大学 535,800円 282,000円
公立大学(平均) 536,191円 374,371円
私立大学(平均) 959,205円 240,806円

※文部科学省「国立私立大学の授業料等の推移」より。国立大学は省令で定められた標準額、公立大学・私立大学は令和5年度の平均金額。

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