受験シーズン直前!

ここに注目、国公立大学

秋は、受験生にとって志望大学を固める大切な時期です。その選択肢の一つに国公立大学があります。大手予備校・代々木ゼミナールの川崎武司さんに、進路選択に際しての着目点をお聞きしました。

多彩な学問領域を横断
興味に応じて専門分野へ

 学費の安さや研究設備の充実度など、国公立大学のメリットとして挙げられる要素のなかで、多彩な学問領域を横断的に学べるという点は大きな魅力です。特に国立大学の多くは総合大学であり、文系理系を問わずに基礎教養科目を学修できる環境が整っています。急速に変化する社会に対応できる人材に必要な教育であるリベラル・アーツを重視する大学も多く、進路選択を考える上での一つのポイントになるのではないでしょうか。

 加えて、2016年から国立大学では工学部や教育学部の学科・課程の再編が行われました。工学部は学科を一括りにし、幅広い工学基礎教育を充実させ、社会変化に対応できる柔軟さを目的に改組しました。また、教育学部は従来の課程を一つにまとめ、教員養成機能を強化しています。来年度から公立小学校の高学年対象に教科担任制(教科ごとに専門の教員が指導)が導入され、9年間の義務教育を一貫して行う義務教育学校の増加、ICT・SDGs・STEAMに関する学習指導など、学校教育の新しい取り組みに対応するための変化が見て取れます。

代々木ゼミナール
教育総合研究所
教育情報企画推進室副部長
川崎武司さん

共通テストの対策と
将来に向けた準備を

 国公立大学をめざす受験生は、2022年1月15・16日に実施される「大学入学共通テスト(出願終了)」を受験することになります。2021年度の共通テストの平均点は前年のセンター試験からの変動がそれほど大きくなかったので、2022年度の平均点は下がる可能性もあります。しかし、次の受験生は、前回の過去問題がありますから、出題傾向などに着目して、受験勉強に取り組みましょう。

 コロナ禍で行われた2021年度入試では、教科・科目の変更や入試直前に2次試験を中止する大学などがありましたが、2022年度入試に関してはこのような大きな変化はないとみられています。但し、各大学が発信する最新情報には常に注意を払うことが大切です。

 志望大学を決めるのは難しいことですが、先生やご家族と話し合いながら将来に向かってください。親御さんの不安も大きいと思いますが、本人の意思を尊重したアドバイスや、受験に向けたサポートを心掛けてもらえればと思います。

高校1・2年生に向けて

 現在の大学入試では、英語の民間資格・検定試験の活用が広がっています。高校1・2年時に取得したスコアを認める大学も多いため、入試に向けた準備として今から取り組むことができます。また、大学を取り巻く動向に着目し、早いうちから積極的に情報収集をしてください。日頃の学習からモチベーションを高く保つことに繋がります。

志望校が母校になる。
代々木ゼミナール
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