2024年大学入試特集

2024.11.30

 受験までの時間は残りわずか。入試本番に向けてどのような心持ちで過ごせば良いのか、大手予備校・代々木ゼミナールの木戸葵さんに聞きました。

不安や焦りがもたらすワナに注意

 来年1月18日、19日に実施される「大学入学共通テスト」まで残り50日を切りました。2025年度の大学入試から新課程入試になります。共通テストでは出題教科に「情報」が新設され、「地理歴史」「公民」では出題科目の再編、「国語」「数学②」は試験時間が延長され出題数が増加するなど、さまざまな変更点があります。

 今年の受験生は新課程入試に関する情報収集の必要もあり、不安や焦りを強く感じるかもしれません。すると、入試の直前に新しい問題集や参考書に手が伸びてしまうことがあります。これまでの勉強法に自信がもてなくなるためですが、中途半端に終わることがほとんどです。基本は知識の定着ですから、使い慣れた参考書やノートなどを活用して知識のインプットを繰り返しましょう。

代々木ゼミナール教育情報センター
教育情報室 室長
木戸 葵さん

これまでの自分を信じた先にあるもの

 入試の直前期には、過去問題などを活用して、アウトプット中心の演習に重きをおいていきます。演習に取り組む中で、どうしても歯が立たない教科や問題もでてきますが、解けない問題にとらわれ過ぎてしまうと、他の教科の勉強がおろそかになってしまいます。伸びる分野の得点も伸びなくなるため、日々、まんべんなく受験科目に触れるよう1日の勉強時間の配分を意識してみてください。

 入試の本番までは不安や焦りとの戦いといえますが、これまでの自分を信じて最後の最後まで勉強に取り組んでください。その先に、合格があります。ただし、合格=成功ではありません。大学に入学してからが本当のスタートです。同様に、不合格=失敗でもありません。入試に向かって必死に頑張った経験は、その後の人生の糧になります。

 どんな結果になっても笑顔で「自分はやりきった!」と言えるように全力を出し切ってください。

入試までの学習計画のポイントは?
苦手科目の克服を優先的に進めたり、配点の割合が高い科目を集中的に勉強することがポイントになります。また、大学入学共通テストの範囲と、その後の2次試験の範囲の中で共通する箇所の対策を手厚くすることも効率的です。学校の先生に相談しながら学習計画を立てるとともに、実際の試験時間を想定して演習に取り組むなど、しっかり本番を意識することも大切です。
志望校の絞り込みのポイントは?
第一志望校とともに実力相応校や安全圏の大学から併願校を選ぶ受験生が多いと思いますが、大学の学びや研究内容をしっかり調べて併願校を選びましょう。また複数の併願校を受験しようとして、試験日程が連続してしまうことがあります。疲れがたまると第一志望校の試験で十分に力が発揮できないことがあるため、試験日程にも注意しましょう。

志望校が母校になる。
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