2020.04.28
岐阜大が「経営学環」新設へ
学部に準ずる新組織
岐阜大(岐阜市)が2021年4月に学部に準じる新組織「社会システム経営学環」(仮称)の設置を目指し、文部科学省に28日、認可を申請することが分かった。同様の組織は昨年8月の制度改正で設置が可能となった。同省によると、認められれば、大学院を除く国立大では全国初めて。
新組織の設置は既存学部の定員削減や、専門施設、専任教員の確保が必要なく、学部新設に比べて、ハードルが低い。
新学環は、地元企業や自治体での実践的な教育プログラムを通じ、地域産業の即戦力となる人材を育てるのが狙い。既存施設を活用し、工学部、応用生物科学部、地域科学部の教員が連携して教育課程を担う。学部と同様に学士(経営学)の学位を取得できる。定員は30人。
同大は地元経済界の要望を受け、当初は経営学部の新設を目指した。だが、既存学部の定員を減らす必要が生じることなどから学内で反発が強く、断念した。
文科省によると、同様の組織は一部の国立大の大学院で設置例がある。岐阜大以外にも、複数の国立大で申請の動きがあるという。