2023.05.30

横浜 フェリス女学院大で満開
祈り込めたアンネのバラ

 第二次世界大戦中にナチス・ドイツのユダヤ人迫害で亡くなった少女アンネ・フランクに由来し、平和への祈りが込められた「アンネのバラ」が、横浜市泉区のフェリス女学院大緑園キャンパスで満開を迎えた。

 ベルギーの園芸家がアンネをしのんでつくった品種で、日本ではアンネの父親から寄贈されて広まった。黄からピンク、赤へ、開花後に色が変わるのが特徴。同キャンパスでは二〇〇三年に十株を植え、バラの寿命とされる十五年を超えて八株が残る。昨秋、新たに二株の苗を植え、今年は再び十株が花を咲かせた。

 二日は、世話を担うボランティアセンターの学生スタッフに加わった一年生が初めて手入れをし、ポプリを作るために花びらも集めた。佐々田美祝(みのり)さん(18)は「アンネ・フランクと関わりがあると知らず、興味が湧いた。大事にしていけたら」、鈴木桃さん(18)は「バラを通して平和の思いを伝えていければいい」と話した。(神谷円香)

2023年5月3日 東京新聞朝刊横神版

https://www.tokyo-np.co.jp/article/247677