2024.01.05

誰もが使える革商品を
草加の独協大生×「職人会」新ブランド

◆男女・多世代兼用がコンセプト
市内であすまで販売

 年齢や性別に左右されない新たな革商品を提供できないか-。そんな発想から独協大生と、草加皮革業界がタッグを組んで新ブランド「UNISOLE」(ユニソレ)を立ち上げた。草加マルイ1階イートインスペースで新商品を販売している。23日まで。(大沢令)

 商品開発に挑んだのは、同大経済学部の高安健一ゼミの「SOKA LEATHER SAVΘR」チームの3年生7人。

 皮革産業は、煎餅やゆかたとならぶ草加市内の伝統産業の一つ。学生たちは皮革産業の団体「そうか革職人会」へのヒアリングや学生などへの認知度調査、革製品を作る工場訪問などを重ねて課題を探った。

 たどりついたのは、市内の皮革産業の認知度を高める情報発信のほか、年齢性別にあったものを選ぶという固定観念を払拭し、だれもが使えるユニークな商品開発だった。新ブランド名のユニソレ(「UNI SOKA LEATHER」の略称)には、Unique(個性的な)、Unisex(男女兼用)、Uni-age(多世代兼用)のコンセプトが込められた。

 商品化したのは、ユニケース(リップなどの小物入れ)やマルチケース、サコッシュ、ブックカバー、レザーフラワー。自分たちでデザインや色を選び、実際に制作して商品化。持続可能な開発目標(SDGs)の観点も重視した。メンバーの小林明日香さんは「多世代に愛されて使いやすい商品をどうしたら手に取ってもらえるか、という点に最も苦労した」と話した。

 高安教授は「短期間のうちに、新ブランド立ち上げと新商品の販売にこぎ着けたことを評価したい。草加市における産官学の好例となり、多くの学生が続くことが市の活性化につながる」と話す。「そうか革職人会」の伊藤達雄会長(71)は「革の可能性を追求している中で、若い方の考えが入ると新しい形が生まれる」と歓迎している。

 新ブランドの情報を全国に発信するため、12月6~8日まで東京ビッグサイトで開かれる「エコプロ2023」にも出展する。

2023年11月22日 東京新聞朝刊埼玉版

https://www.tokyo-np.co.jp/article/291531