2024.05.14

鋸南の魅力とは
千葉大生、地域で取材し再発見
道の駅で成果を展示

鋸南町で地域の魅力の再発見に取り組んだ千葉大工学部デザイン文化計画研究室が、道の駅きょなん(同町吉浜)で、昨年度の成果報告展を開催している。6月2日まで。(山本哲正)
 同研究室は「デザイン=生活づくり」ととらえ、各地で住民の話を聞くなどし、これからの生活がどうあるべきか提案している。

 鋸南では、町のボランティア組織「野水仙(のずいせん)つうしん」編集部と協同。昨年9月、23人の学生が鋸東コミュニティーセンター(同町市井原)で合宿し、20人以上の住民に取材した。

 「これからの観光」として、草木染研究家の藤井悦子さんや、鋸山を探索して観光の可能性を探る山本正大さんらに話を聞いた学生らは、インターネット上の地図に観光資源を配し、地域住民で編集可能な「鋸南町のデジタル共作地図」を提案した。

 同町勝山で漁師や漁協などを回ったグループは、「海女さん体験『あまチュア』」などを打ち出す。

 指導した青木宏展助教は「具体的な社会へ出向き、地域の人々のためにデザインを提案する作業は、学生らにとっても新鮮な経験となった」としている。「2023年度 野に出て生活を学ぶ-鋸南町の資源、魅力の再発見-報告展」では、成果をまとめたパネルや写真などを展示する。午前9時~午後5時。月曜定休。入場無料。

2024年5月11日 東京新聞朝刊千葉版

https://www.tokyo-np.co.jp/article/326483