2024.10.15
あさかって
魅力がい~っぱい!! 立教大生9人がまち歩きMAP
◆坂を軸に人や店紹介 新視点高評価
立教大観光学部の3年生9人が、朝霞市の魅力を紹介する小冊子「ぶらって朝霞 まち歩きMAP『朝霞の坂』」(B5判、16ページ)を制作した。計2万部を市役所や市内各駅、武蔵野銀行全100店などで配布する。「ぶらって」シリーズは立教大と武蔵野銀行の連携事業で2008年にスタート。同年の「ぶらって幸手」から数えて第12弾(MAPは11冊目)で、累計は48万部となった。(中里宏)
学生たちは昨年2月から何回も朝霞市を訪れるうちに、市内に坂が多いことに気付き、「高低差のある地形が朝霞の魅力ではないか」と感じた。そこで坂を主軸に周辺の人、店、見学スポットなどを紹介していくことにした。時間帯別におすすめスポットを「朝活」「昼活」「夕活」「夜活」に分けてレイアウトしたのも新機軸となっている。
4日、朝霞市役所で行われた完成披露・贈呈式で武蔵野銀行の長堀和正頭取は「学生の視点で地元の人たちも気付いていない魅力を発見してもらうのがシリーズのコンセプト。県南部(の土地)は平らなイメージだが、朝霞で坂にスポットを当てたのは、現地を歩かないと知り得ない情報」と評価。立教大の西原廉太総長は「キャンパスの中だけでなく、地域の産業界の皆さまとのつながりの中で学んでいく点が非常に重要」と述べた。
小冊子を贈呈された朝霞市の神田直人副市長は「朝霞市は台地の上に古墳があり、(土地の低い)黒目川を中心に自然が残っている。坂は一般的には生活にやっかいなものだが、こんなに良い坂があると取り上げてもらい、非常にうれしい」と話した。
学生たちは1年生の冬に制作メンバーに応募。昨年2月から朝霞市訪問は60回に上った。見晴らしの良い島の上公園からの日の出の写真が採用された早川和貴さん(21)は撮影のために市内のカラオケボックスで仲間と夜を越し、朝4時半に出発した。「ここまできれいな写真を撮れるとは思っていなかった」と言う。佐野晴菜さん(21)は「9人はゼミもサークルも違うので時間を合わせて集まるのも大変だった。議論の過程で行き詰まることもあったが、時間をかけて全力で作り上げた」と苦労と達成感を語った。
2024年10月8日 東京新聞朝刊埼玉版