2023.07.14

船橋のなし
箱一新
千葉工大院
吉田さんデザイン

 特産であるナシの本格的な出荷シーズンを前に、市川市農協が手がける「船橋のなし」の出荷箱デザインが、約三十年ぶりに一新された。千葉工業大大学院一年の吉田朗人(あきと)さん(23)の作品が採用され、十一日には船橋市内で出荷箱のお披露目会が開かれた。

 出荷箱の新デザインを巡って千葉工大では二年前、創造工学部でデザインを学ぶ学生を対象にコンペ方式で作品を募集。審査の結果、ナシのシルエットとともに、黒色の水玉模様でナシの表面を表現した吉田さんの作品を採用することにした。

 船橋産のナシは「船橋のなし」として地域団体商標に登録されており、吉田さんは「ナシのみずみずしさと重量感をグラフィックに落とし込むようにした」と説明。「思い切って黒色を使ったのは、強いインパクトを打ち出すのと、版画をイメージした」とデザイン意図を話した。

 お披露目会では今野博之組合長から感謝状を受け取り、「デザイナーとして、自分が担った作品が世に出るのは光栄です」と笑顔を見せていた。(保母哲)

2023年7月13日 東京新聞朝刊千葉版