2020.05.25

非常時の就活話し合う
昭和女子大
オンラインでシンポ

Zoomを使ってオンラインで行われた就活シンポ

昭和女子大(世田谷区)は二十三日、「コロナ非常時の就活」をテーマにオンラインのシンポジウムを開いた。同大の学生や就職支援担当者、企業の採用担当者らが選考・採用の現状や対策を話し合い、他大学の学生らも含め約五百人が視聴した。

 就活に対する学生の不安を和らげようと、ウェブ会議サービス「Zoom」を使って行った。冒頭、同大の坂東(ばんどう)真理子理事長・総長が「就職説明会は中止、OG訪問ができず、学生の不安が高まっているが、正しく対応できるようにしたい」などとあいさつ。人材サービス会社「パーソルキャリア」(千代田区)の佐藤裕(ゆう)さんが進行役を務めた。シンクタンクのパーソル総合研究所の研究員が、面接・説明会のオンライン化が激増し、採用の経過が約一カ月後ろ倒しとなっていると述べた。

 就活生からは、大学に通えず情報交換できない不安などが語られ、「NTTデータ」(江東区)の升田(ますだ)真奈美採用担当課長は「情報収集や社員訪問などオンラインでできることはあり、前と比べどうかではなく、今できることを見つけて」と助言。

 オンライン面接について「ニトリ」(北区)の永島寛之組織開発室長は「平面に見えるので型通りでないアピールを」と言い、升田さんは「その人らしさを聞くのは変わらないが、表情や身ぶりは伝わりにくいので人に見てもらうといい。アピールする場なので遠慮しないで」とアドバイスした。佐藤さんは「トラブルが起きるのを前提にした方がいい。対処する行動が評価に変わるのであせらず再開を」と話した。

 デジタル技術を活用した企業支援サービスを展開する「トランスコスモス」(渋谷区)の人財開発戦略部の中村彩香さんは「OBやOG、公式媒体のほか、インターンシップ(就業体験)で知り合った人事担当者に情報を聞いてもいい。情報を待つのではなく取りに行く姿勢が大事」と励ました。

2020年5月25日付 東京新聞